嵐の前の、幸福な一日
前回54話では。。。萌美先生が大野に、ロスにいる大野の両親が、2学期からこちらで生活するよう呼び寄せていることを告げる。決められた学校に行き、決められた場所に住み、決められた相手と結婚する、大野家の指南役としてその方針にこれまでは疑問を感じていなかったが、個人的な意見としては「なんとさびしい方針かと」と言う。そんな状況を姉にまで隠してハルオとの勝負を受けた大野は、ザンギエフに磨きをかけつつ、小春がいるはずの日高商店を訪問する。大会前日、品川駅でハルオと大野は落ち合い、ともに大阪へ向かう。
前回54話のおさらいはこちら↓
ビッグガンガン2018年vol.01『ハイスコアガール/押切蓮介』第55話のあらすじ
※ネタバレ注意
スパⅡXの全国大会に参加するため、大阪に乗り込んできたハルオと大野。しかも大会前日の前乗り。
当然この2人が行くところといえばゲーセン。関西ゲーマーの実力査定といいながら、ハルオは大野と形成に行くのが嬉しくてたまらない。まだ対戦したことのないゲームに興じるが、相変わらずの大野のゲームのうまさにハルオは舌を巻く。
そんな中、以前にはなかった大野の茶目っ気に、またそれにいちいち腹を立てなくなった自分にも成長を感じるのであった。本来は明日の戦いに備えていろいろ調整すべきかどうかとも思うハルオだったが、久しぶりに大野とゲーセンで遊んで浮かれまくっている、このめったにない時間を大事にしようと考える。
大野は大野でハルオにたこ焼きを食べさせたり、ダイナマイト刑事でハルオに2人プレイを要求するなど彼女なりにこの旅行を楽しもうとしていた。
かつて大野といると損しかしねえと言い放ち、目の上のたんこぶたんこぶとまで思っていた、そんなハルオは今、大野と一緒にいることを誇らしいと思うのだった。。。
詳細はビッグガンガン本誌でどうぞ
こんなに緩んでいいんですか!?
一見普通のほのぼのデートじゃん。。。という今回。これから起きるであろうシビアな現実から目をそらすためのタメというかなんというか。
晶が家族のために大野家のレールに乗ることを良しとしている現状では、仮にハルオが勝てたとしても晶のロス行きは変わらない。そしてそのロス行きは、ハルオとの一生のお別れを意味する可能性が高い。そういう前提で読むと、この幸せいっぱいの一日は結構重いものがありますね。
ただ、この夜は長そうですね。。。ヒヒ(ゲスいまなざし