夢の衝動ふたたび
前回、砂浜での3WAY戦から時は流れて大学生になった春日くん。ボードレールの授業を受けたりバイトに精を出したり。常磐さんと変わらず付き合っていたり。そんな春日くんの部屋に、何も書き込まれていないノートがあって。。。
前回のおさらいはこちら
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別冊マガジン2014年5月号『惡の華/押見修造』第56話のあらすじ
※ネタバレ注意
裸で草原を歩く春日くん。巨大な惡の華が咲き、花びらが舞う。花びらは春日くんの胸に触れると、未来のビジョンが見えてくる…
詳細は別冊マガジン本誌にてどうぞ。
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春日くんを突き動かす夢
中学生編*1で春日くんが見た夢は、鬱々とした自身を取り巻く空気の中で、春日くん自身が自分は仲村さんを好いているということを気付かせ、仲村さんのために変態になるという決意を作文にまとめさせました。
今回の夢もまた春日くんを何も書かれていない白紙のノートに向かわせます。春日くんはここに何をぶつけるのでしょうか。自分の思春期の総括でしょうか。
シグナル
何らかの形で吐き出さなくてはならないものがとにかく春日くんにはあり、そうすることでようやく自分の思春期や自分の来し方を肯定できる。夢はそうしろ、というシグナルなのでしょう。春日くんの見る夢は、常に彼に何らかの方向転換を要求します。
夢に限ったことではない
夢という形以外にも、彼に方向転換を迫った出来事がありました。春日くんは高校生編で常磐さんに告白するきっかけとなった幻を見ました*2。
他にも実際には無い掌の傷跡*3を見て、トラウマと向き合おうと決意しています。
春日くんの無意識が求めるもの
春日くんがその時に必要なものは無意識下で認識されていてます。それが夢や幻という現実とはおよそかけ離れたイメージで現れ、春日くんの意識にそのことを認識させる。それにより春日くんは新たな一歩を踏み出す。これが春日くんのパターンです。
それでは、今回の夢の中で求めているものは何でしょうか。
許し合い、和解する
春日くんと常磐さんは共に人生を歩み、一つの家族となります。佐伯さんも自らの人生を歩み、桐生に行って木下さんと再会する。仲村さんはお父さんと和解し、都会で新たな人生をスタートさせる。
巨大な、しかし目の無い惡の華と散る花びらと共に、春日くんは夢の中でこのような未来のビジョンを見ます。
惡の華は春日くん自身の罪の意識を表すものと私は考えています。その惡の華や散る花びらと共に見る融合と許し合いと和解のイメージは、彼自身が抱え続けた罪の意識と和解する、その時が来ていることを春日くんに伝えようとしているのだと思います。それはまさに、思春期からの精神的な卒業です。
次号、最終回
次回第57話が最終回であると発表されました。どんなことにも終わりはあります。次号を楽しみに待ちたいと思います。
次回最終回だというのに!
「進撃の巨人」「惡の華」の掲載誌『別冊少年マガジン』が電子書籍化 バックナンバー配信も - はてなニュース
このタイミングで電子書籍化かよ!
平日発売の時は通勤途中で買ってて、カバンが大変重たいことになってまして。家に置いても場所取るしで、電子化しねえかなあと思ってたんですが、ここでか!
惡の華が終わったら、私は多分買うことなさそうなだけになんか色々残念だ。。。
和解といえば、コレ
キリスト看板のネコシリーズはたくさんあって、どれもばか臭くて面白いw
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