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漫画や映画など読んだもの・見たもの・聞いたもの・使ってみたものや普段の生活に関する感想文です。内容は一個人である私の思いつきに過ぎません。

コミックス『ハイスコアガール/押切蓮介』第4巻の感想

高校生活スタート!そして急展開!

馬鹿は馬鹿なりに足掻いたものの、大野と同じ上蘭高校には合格できなかったハルオ。傷心の高校生活が始まりました。


ハイスコアガール押切蓮介』第4巻のあらすじ

※ネタバレ注意
1995年6月、上蘭高校の入学試験に落ちて以来、弁当作りのバイトをする以外はひきこもりがちでセガサターンに熱中するハルオ。ハルオの家の前を通りかかった小春がハルオ母に招かれ、ゲーセンに連れ出す。キョロキョロし、挙動不審なハルオ。小春はハルオとサムライスピリッツで対戦し、密かに修行した腕前を見せつけ圧勝する。動揺を隠せないハルオはヴァンパイアハンターでも小春に手もなく捻られてしまう。あまりの悔しさに足が震え、ゲーセンを去るハルオは勉強もできない誇りも打ち砕かれる、くだらない自分を責める。視線の先に大野が見えた時、ハルオは逃げるように物陰に隠れてしまう。大野に合わせる顔がない、ハルオはそう思うのだった。その夜、空港に大野を追ったあの日のように、ゲームのキャラクター達がハルオを励ます。ガイルが立ち上がれと言い、アキラが鉄山靠で目が覚めたハルオはゼロからやり直し、堂々と大野に会いにいく決意を固める。同じ高校になった宮尾や土井と共にゲーセンでリハビリを続けるがやはりハルオに振り向いてもらうためにゲームに打ち込む小春に勝てず、イーアルカンフーからやり直せと言われ、またゲーセンを飛び出してしまう。ハルオと入れ違いて大野がゲーセンに現れ、小春は大野に声を掛ける。ハルオの話題になると大野は動揺を隠せない。バーチャコップをプレイするふたり。小春は大野に、ハルオが大野に引け目を感じて大野を避けていること、大野の本当の気持ちを教えて欲しい、大野にハルオへの気持ちがないなら自分がハルオに、と言いかける。しかし大野は凄まじいプレイで小春の口をつぐませてしまう。自宅に帰り、大野は家庭教師・業田にゲーセン遊びについて叱責される。一流大学に進み、決められた相手と結婚するのが両親の願いなのだからと、ゲーセン遊びを禁じられてしまう。業田に言われた令嬢としての使命を全うすること、小春から聞かされた話を思い、大野はベッドで涙を流す。
ようやく自信を取り戻しつつあるハルオだが、ゲーセンに大野の姿を探すものの、全く大野に会うことができずにいる。合わせる顔がないだのゼロからやり直すだの言ってた自分の空回りぶりを情けなく感じるハルオ。8月に入り、家の前でハルオはじいやに呼び止められる。朝から大野が姿を消したという。大野を探しに出るハルオだが、同時に自分が大野に対し何かできるわけでもないという無力感も感じている。近所のゲーセンにはおらず、心当たりのある川崎に探しにいく。自分の空回りぶりを感じながらも大野に会いたい気持ちを抑えられないハルオに、お馴染みのキャラ達が路地の奥にあるゲーセンを指し示す。大野はそのゲーセンのヴァンパイアハンターで所持金残り50円で70連勝を積み重ねていた。再会するふたり。家に帰りたがらない大野にハルオは付き合ううちに終電もなくなってしまう。電話でハルオ母に相談すると、ふたりのためにビジネスホテルでツインよ部屋を予約してくれた。高校に入って4ヶ月、積もる話もあったはずなのに、何を話せばいいのかわからなくなるハルオ。間が持たない。街をぶらつきながら買ったニューファミコンと怪しい海外製格闘ゲームがあることを思い出し、テレビにつないでプレイする。大野の家の躾の話になりハルオは大野に「俺が何かできればなぁ」と言う。大野を探し回ってクタクタのハルオはコントローラーを握りながら寝てしまう。足元に頭を向けて寝てしまったハルオの頭をまくらに乗せ、布団をかけてハルオの寝顔を見つめる大野。大野もハルオと同じようにベッドの向きと逆に寝る。朝方にハルオは目覚めると、同じく目覚めた大野を見てギクッとする。早朝のバイトに行かなくてはならないハルオは大野を残し、また帰ってくるからと言って部屋をあとにする。見送るため入り口ドアに立つ寝巻き姿の大野にハルオは何かを感じる。窓際で笑顔で手を振る大野を見上げながら、ハルオは大野の支えになりたいと思う。いつになくバイトに精を出すハルオ。大野を迎えに行き、ふたりで帰る。家のことがイヤになったらまたウチにこいや、匿ってやるぜとハルオは言う。大野はプリクラを指し示す。一緒に撮りたいらしい。ふたりで並ぶ。照れ臭いハルオは変顔をしてしまうと、大野の頭突きをくらう。そこがシールになってしまった。
一方、ヴァンパイアハンターの腕を磨く小春。ハルオも現れ、ゲームに夢中で自分のことを全く見てくれないハルオにため息をつきつつ、自分がどうしてハルオが好きなのかを再確認する。ハルオは自宅に帰り、大野のことを考える。すると小春がゲーセンでの鉄拳に関する会話から気を利かせてプレステを持って訪ねてきた。小春は鉄拳に興じるハルオを後ろから見つめる。ハルオは代わりにサターンを小春に貸すため、持っていくための袋を探しにいく。その時、小春はハルオの机の上に置いてある大野と撮ったプリクラを見てしまう。ハルオ母に言われてハルオは小春を家まで送る。一緒に歩く道すがら、小春はハルオに大野と付き合っているのか、大野が好きなのかと聞く。付き合ってない、ゲームに対する姿勢は好きだと答えるハルオに小春は異性として、と聞き

私は矢口君の事が好き
大好き
*1

と重ねる。
一方的なのも分かってるし、大野との間に自分が入り込む余地がないのもわかるけど、それでもハルオが好きだと言う。そしてハルオに対戦を申し込む。

その勝負で矢口君が勝ったら
…私は大人しく引き下がる…
…で…もし…私が勝ったなら…
…私と付き合って…
*2


逃げるハルオ、大野vs小春

受験に失敗して大野に合わせる顔のないハルオは、大野に会わないようにするため、ゲーセン通いをやめてしまっています。街で大野を見かければコソコソ隠れてしまう始末。ハルオに近づく手段はゲームしかない、ならば上達して無理やりにでもハルオの視界に入ると決意して練習に打ち込み、とんでもなくムズいコマンドもミスなく入れられる程になった小春にコテンパンにされ、プライドもズタズタ。しかしガイルやアキラの励ましで自分を立て直します。自分より強い大野に堂々と会いにいくため、かつてのように腕を磨くのです。そして遂に実現する大野と小春の対面。このくだりは小春による宣戦布告と言ってもいい。大野はハルオを好いている他の女子の出現と、それに対し何も手の打てない自分の境遇に涙を流します。やがてそのストレスは家出という形で暴発することになります。


受験以来の再会は外泊

大野が家出したことをじいやに聞かされ探しに出るハルオですが、大野を心配するのと同時に、大野の境遇に対して何もしてやれない自分の無力さや大野に対する自分のスタンスが空回りしていることに苦しんでいます。それでも大野を見つけて、共に一夜をすごすのですが、その場所がビジネスホテル。ダブルじゃなくてツインなところにハルオ母の逡巡が見て取れますねw一夜を共にしたとてふたりがそれぞれ抱える葛藤が解消されるはずもないのですが、大野はクタクタになるまで自分を探してくれたハルオに対しての気持ちをより深め、ハルオの気持ちはより明確になっていきます。


間にゲームが挟まっているのは同じでも

小春はハルオとの関係性を考える時、「ふたりの間にいっつもはさまってるゲームの存在が*3」だったり「勝ち続ける事で私に関心を持ってくれるのならば*4」と、ハルオとの関係を繋ぐのにゲームがなくてはならどうにもならないと考えています。一方ハルオと大野も間にゲームがないと「間がもたねえ*5」と、コミュニケーションが成り立たないように見えますが、実はそうではない。ゲームが共通言語であり、それを用いてハルオと大野はお互いを見ながらコミュニケーションを取れていますが、ハルオと小春の場合、ハルオの視線は間にあるゲームしか見ておらず、結局のところ小春は気持ちは気の毒なほどに一方通行です。小春の戦略はむしろ裏目に出ています。ハルオにしてみれば自分が乗り越えるべき「身近に現れた強豪」でしかないからです。


小春の勝負

そんなことは小春自身も百も承知、ならばということで遂に小春は一歩踏み込みます。告白と対戦の申込みです。これはハルオと付き合うためというよりは、プリクラを見たことで大野とハルオの間に入り込む余地がないということ完全に理解した上で、逆にハルオを諦めるために勝負を挑んだような気が私はするのですが、小春は小春本人が考える以上に才能があり、かつ上達しているため、対戦自体は小春が勝ってしまうのではないかと思います。するとますます状況は複雑になってしまうのではないでしょうか。


続きが気になる。。。

大変気になるので、掲載誌ビッグガンガンを本屋で探しているんですが、全然見つからねー!実在する雑誌なのかを疑うレベルで見つからねー!アマゾンにあるから実在するんでしょうけど…売れてるのかな、都内の書店では今のところ見つけられません。


映画『ストリートファイター』の思い出

これより有名だけどつまらなくてくだらない映画は腐る程ありますので、長い人生、一度くらいは観ておいても損はしない映画だと思います。そこそこ楽しめます。ジャン=クロード・ヴァン・ダムがガイル役で主演です。リュウやケンは端役に過ぎません。ストⅡは海外において、四天王が何かの問題で名前が入れ替わっています。そのためこの映画でもベガがバイソンに名前が変わっています。ストーリーは凄まじく単純で、地球制服を狙う悪の国家シャドルー率いるバイソンを倒すため、ガイルが頑張る、以上。個人的にはラストのバイソンドルのくだりがサイコーでしたww何回観てもいい気分になれる不思議な映画です。

*1:コミックス4巻152・153P

*2:コミックス4巻156P

*3:コミックス3巻48P

*4:コミックス4巻48P

*5:コミックス4巻118P