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I think so./I feel so.

漫画や映画など読んだもの・見たもの・聞いたもの・使ってみたものや普段の生活に関する感想文です。内容は一個人である私の思いつきに過ぎません。

ビッグガンガン2016年vol.09『ハイスコアガール/押切蓮介』第42話の感想※ネタバレ注意

抗争勃発・ハルオvs溝の口勢!

大野姉妹・日高・宮尾がハルオの部屋に集合するもフケツでドロドロした空気に耐えられず宮尾と大野姉が脱落。その空気をゲーセンの殺伐としか思わないハルオを横目に勃発するまさかの大野vs日高。セガサターンバーチャファイター2で対戦は崩撃雲身双虎掌で大野勝利となり、二人はいつの日かの再戦を約束して…最新話はどうなる?
前回41話のおさらいはこちら↓

ビッグガンガン2016年vol.08『ハイスコアガール/押切蓮介』第41話の感想 - I think so./I feel so.

ビッグガンガン2016年vol.09『ハイスコアガール押切蓮介』第42話のあらすじ

※ネタバレ注意
日高小春との決着から時間が経っているにもかかわらず、日高を崇拝する「溝の口勢」に粘着されるハルオ。「ヴァンパイアハンター」のソルスマッシャー地獄でイジワルをされ、ハルオは自分も溝の口を拠点とする溝の口勢と主張するが、女に愛されるゲーマーと言われ、仲間と認めてもらえない。そこに日高とニコタマが現れる。
ニコタマはそんな溝の口勢を「プレイヤー同士は仲良くしないと」と咎めるが、ハルオに対して含むところのある日高は…
詳細はビッグガンガン本誌でどうぞ。


日高小春、オタサーの姫になる⁉︎

溝の口のゲーマーに慕われ崇拝される日高。自分を慕うヲタを使ってイジワルしたい対象を排除したあたり、まるでオタサーの姫のよう。自分の中のモヤモヤに加えて溝の口勢に乗せられることでついついハルオにひどいことを言ってしまいました。
ニコタマからも「らしくない」と言われますが、日高の悩みはかなり深い様子です。


日高の「モヤモヤ」とは何か?

日高の抱えた「モヤモヤ」とは一体何でしょうか。
恋の行方をかけたハルオとの対戦に敗れたことで日高の想いは成就せず、だからといってハルオのことはきっぱりとはあきらめらません。
はっきりハルオから振られるようなことがあったわけではありませんが、ハルオの眼中に日高のことは全く映っていません。そのことは日高も痛いほどわかっています。
ハルオと大野の仲は進展しているようには見えませんが、そこに日高が付け入る隙があるとは日高自身も考えられないような状況です。
現状の日高は自身の存在そのものを「認めて欲しい人たち=ハルオや大野」に認められていないと感じています。
日高としては承認欲求が満たされない中でにっちもさっちもいかない。どうにもならない苛立ちが日高の「モヤモヤ」となり、ハルオへの意味のない暴力やイジワルの源泉となっています。
この状況が変わるには日高がはっきり諦めるか、ハルオに宮尾がかつて送ったアドバイスのように、自分の好いている人のことを伝えるしかありませんが、いずれにしても難しいと思います。
このモヤモヤが解消される見込は薄いので、今後ハルオに対する日高の「当たり」はますます苛烈になるでしょう。


日高といえば


引用:『ハイスコアガール CONTINUE』Kindle版第5巻P.22

ハルオの気をひくために他の男の影ちらつかせようとして悪い男に引っかかりませんように…


溝の口勢の野望

ハルオと溝の口勢の対立とは別に、溝の口勢と渋谷勢の「田園都市線抗争」まで勃発しそうな雲行きとなりました。
地域ごとに徒党を組んで抗争というと暴走族かといったところですが、当時のゲーセン事情を思い出すとたしかにそんなことがあったなあ。。。
ニコタマ率いる溝の口勢は本当にそんな大それたことを考えているのか?
巻き込まれつつあるハルオは理想とする大野に倣い孤高の立場を貫こうとしながらも、日高や溝の口勢からの仕打ちを思い逡巡しているようですが、さてどうなることか。


96年頃からのゲーセン事情

現在ビッグガンガン本誌に掲載されている『ハイスコアガール』の時代背景は1996年早春頃で、「バーチャファイター3」登場の半年くらい前です。90年代前半からの2D格闘ゲームブームが3D格闘ゲームブームにそのままシフトし、中でも「バーチャファイター2」は社会現象とまで言われ、「地域名+使用キャラ」を(ゲーセン内で)名乗るプレイヤーがあふれた時期です。
あくまで私見であることをお断りしますが、このブームは「バーチャファイター3」をはじめとする新作ゲームの操作難度の上昇や家庭用ハードの高性能化、少数の「強豪プレイヤー」のうちのほんの一部にすぎない「にわかを許さないマニア」=「ガチ勢」による「一見さん殺し」によって急速にしぼみ、「ダンスダンスレボリューション」に代表される音ゲーリズムゲームブームに取って代わられるものの、ゲーセンという「場」はますます子供や一見さんにはとっつきにくいものになったと私は考えています。
私も「バーチャファイター3」あたりで勝てそうな気がしなくなって府中のさくらのゲーセンから足が遠のき、同じ府中の東京競馬場に通うついでに気が向いたらたまに立ち寄るくらいになりました。
ここから先の『ハイスコアガール』でもゲーセンという場の衰退が描かれるのかな、と思うと少しショボーンな気持ちになります。


押切蓮介オタサーの姫漫画『サークルクラッシャーズ』

女性とのお付き合い経験が1ミリもない純朴なヲタ達が、秘密結社「口車」またの名を「サークルクラッシャーズ」から派遣されたオタサーの姫にいいように嬲られるさまを描いた作品が押切蓮介の『サークルクラッシャーズ』です。
押切蓮介の糞袋期に描かれた傑作なのでぜひ読んでみてください。
サークルクラッシャーズ | くらげバンチ