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超いまさら!『喧嘩稼業/木多康昭』陰陽トーナメント一回戦勝敗予想!!※ネタバレ注意

『喧嘩稼業』陰陽トーナメント予想って、2試合も終わってるのにか!?

まあいいじゃないか。陰陽トーナメント、梶原vs.工藤に十兵衛vs.徳夫が終わったここからがむしろ本番。
この『喧嘩稼業/木多康昭』は週刊ヤングマガジンに月イチかもっと遅いペース(週刊なのに!)で連載されている、私がいま最高に面白い漫画の一つだと思っている作品です。


陰陽トーナメントとは何か?

読み方は「いんやんとーなめんと」です。
ただただ「我こそは最強」って言いたくてそれを実践し続けた格闘家の中から誰が結局強いのかを『喧嘩』で決めるトーナメント。超ざっくり。表舞台で華やかな活躍を見せる格闘家(=「陽」側)知られざる裏の世界の実力者(=「陰」側)合わせた16人の中から優勝者を決めて、優勝者は主催者であり当代最強と目される田島彬と戦う権利を得ます。優勝すると賞金100億円、更に田島に勝てば200億円追加でもらえる夢ありすぎな大会。

スポーツではなく...
目突き金的ありの『喧嘩』で戦った時
最強の格闘技は何か!?

作中で繰り返し使われるこの田島の言葉がトーナメントの、ひいては『喧嘩商売』『喧嘩稼業』のテーマです。
流派を背負い、あるいは自分の尊厳をかけた「我こそは最強」と信じて疑わない16人プラス2人の戦いがこれでもかと描かれるのがこの陰陽トーナメントです。
では一回戦全8試合の予想を。。。
※以下ネタバレ注意



陰陽トーナメント、その前に

一回戦第二試合は本来日本拳法・佐川徳夫vs.ボクシング・石橋強のはずが、なんとしても工藤優作と戦いたい主人公・佐藤十兵衛が石橋強と地下格闘賭博『アンダー・グラウンド』で戦い勝利、石橋の代わりに大会にエントリーし佐川徳夫と対戦することとなった。
アンダー・グラウンドや十兵衛と工藤の因縁についてはぜひ前シリーズとなる『喧嘩商売』を読んでいただきたい。




一回戦第一試合「忍術梶原柳剛流・梶原修人vs.喧嘩師・工藤優作」

もうすでに本誌では終わり、単行本でも結果は出ていますが、工藤が持ち前のクソ力を活かして梶原の右足首を折り、ベアハッグで勝ちました。しかし代償は大きく、左目を失明、梶原柳剛流の秘策「屍」(=ボツリヌス菌)で重体となり全血液が交換されるという結果に。脳内麻薬が自由に出せたり痛みを感じなかったりクソ力が出たりする工藤の特徴は失われたりしないのだろうか。。。

陰陽トーナメント一回戦第一試合の結果
○工藤優作(ベアハッグ)梶原修人×




一回戦第二試合「日本拳法・佐川徳夫vs.現代格闘術富田流・佐藤十兵衛」

本誌では結果が出たものの最新単行本7巻ではまだ対戦中の二人。佐藤クルセイダーズやカワタク、徳夫の兄・睦夫にフライング煉獄など、仕込みに仕込んだ策を用いて徳夫を追い詰める十兵衛だが、天才としか言いようのない格闘センスで徳夫も反撃。しかし最後は工藤を仕留めきれなかった梶原の「屍」が徳夫の心を折り、富田流の奥義「金剛」でKO。なんで徳夫vs.十兵衛で「屍」が?という人は8巻をお楽しみに。今年上半期で3冊も単行本出たんで、次いつ出るのかわかりませんけども。。。

陰陽トーナメント一回戦第二試合の結果
○佐藤十兵衛(金剛)佐川徳夫×




一回戦第三試合「シラット・櫻井裕章vs.古武術富田流・入江文学」

ここから予想。
シラットの使い手櫻井裕章は前向性健忘で72時間しか記憶が持たない、元アンダー・グラウンドのS級格闘士。かつて砂漠の円形闘技場で棒きれ一本携えてライオンを殺したこともある。流派はシラットとなっているが、ベースは空手らしい。
「文さん」こと入江文学は十兵衛の師匠。父・無一(むいち)の死の原因を作った田島を倒すために修行に打ち込む童貞の38歳無職。オリンピック柔道金メダリスト・カワタクを柔道で圧倒し、梶原の左手首を切り落としたこともある。
十兵衛的な戦い方の元祖ともいえる文さん。田島と戦えるチャンスとあってモチベーションも高い。実力は十兵衛を遥かに上回るし勝つ前に何が必要なのかも当然に知っている。
対する櫻井は前向性健忘で記憶を失ってしまうことからセコンドのヨシフに

哀しいな裕章・・・・戦っても覚えていない
何試合戦っても初心者だっていうのは・・・・

とまで言われている。
しかし櫻井が不気味なのは、田島の丁稚・アリが櫻井をして

(田島のオーラについて)
『戦ってやる』という王者のオーラは揺るがなかった
ーーがこのオーラが乱れる唯一の相手がいる
櫻井裕章

と語っているように、はっきりと田島がその強さに一目おいているところにある。
強い弱いだけなら櫻井はとんでもなく強いが、戦い方そのものは毎回初心者と考えると文さん有利は否めない。
ただ文さん・十兵衛の富田流師弟コンビは櫻井の前向性健忘は掴んでいないとなると、序盤は様子見をして櫻井に経験を与えてしまうことになり、結果として泥仕合になるのではないか。そうすると仮に文さんが勝ち上がれるとしてもダメージは大きくなると予想できる。vs.田島では必勝を期さねばならない文さんはたとえ田島との対戦が後日であっても不可逆的なダメージを追うことは避けるはずであり、櫻井が危険水準の強さであるとわかれば文さんはわざと負けるんじゃないかと私は思う。田島と戦う機会は他にもあると考えれば、負けることなど屁でもないだろう。
よってこの試合は櫻井が勝ち上がると予想する。

陰陽トーナメント一回戦第三試合の予想
○櫻井裕章(片ヤオ)入江文学×




一回戦第四試合「相撲・金隆山康隆vs.キックボクシング・川口夢斗」

無敗の大相撲横綱で、ミオスタチン関連筋肉肥大という先天障害により筋量が常人の2倍を大きく上回り、牛を合掌捻りでぶん投げる超人が金隆山。
防御不能、当たれば骨を砕く蹴りで対戦相手を破壊してきた川口夢斗。第四試合はどちらも筋肉と人格を兼ね備えた好漢同士の対決だ。
斧で横殴りするようなミドルキックで川口が金隆山の筋肉をぶった切れるか否かが勝負のポイントと思われる。できれば川口が勝つだろうが、金隆山の肉は断てないのではないか。最終的に金隆山の閂かさば折りで梶原と同じ目に遭うか、鉄砲で打ちのめされるかのいずれかと考える。
よってこの試合は金隆山が勝ち上がると予想する。
しかしもう一つ勝負のポイントがあるとすれば、それは金隆山のスタミナだ。あれだけの筋肉を長時間動かせるスタミナがあるかどうか。相撲は短時間の勝負で金隆山向きである。しかし喧嘩はどうなのか。。。

陰陽トーナメント一回戦第四試合の予想
○金隆山康隆(鉄砲)川口夢斗×




一回戦第五試合「合気道・芝原剛盛vs.フルコンタクト空手進道塾・上杉均」

進道塾の喧嘩王と呼ばれ、無限に「煉獄」を放てるといわれる上杉均と余命幾ばくもないがかつては田島に「日本で倒すべき意味のある三人」の一人として狙われたこともある芝原剛盛。
十兵衛的な戦い方も心得ているうえにドーピング医師・後藤まで帯同しなりふり構わず勝ちに来るであろう芝原と「はぐれ空手人情派」の上杉では戦略部分で大きな差があると考える。
しかし芝原に上杉をKOできる技があるのかは甚だ疑問だ。喧嘩相手の技から逃げるためには耳がちぎれることも厭わない上杉の根性とスタミナが芝原を飲み込んでしまうだろう。
よってこの試合は上杉が勝ち上がると予想する。

陰陽トーナメント一回戦第五試合の予想
○上杉均(煉獄)芝原剛盛×




陰陽トーナメント一回戦第六試合・第七試合・第八試合の予想は!?

マジモン・佐川睦夫vs.国民栄誉賞関修一郎、多重人格・三代川祐介vs.アスペ野郎・反町隆広、拳児ヅラ・里見賢治vs.キャスバル兄さん・カブトと大変魅力的な対戦カードが並ぶ一回戦後半の3カードの予想はまた後日。



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