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I think so./I feel so.

漫画や映画など読んだもの・見たもの・聞いたもの・使ってみたものや普段の生活に関する感想文です。内容は一個人である私の思いつきに過ぎません。

別冊マガジン2013年11月号『惡の華/押見修造』第50話の感想

仲村さんと常磐さんの間で

木下さんに「仲村がいまいるところ、聞きたい?」と問われた春日くん。春日くんの答えは?


別冊マガジン2013年11月号『惡の華押見修造』第50話のあらすじ

※ネタバレ注意
葬式が終わり、大宮へ帰る車中で、木下さんの問いかけを思い出す春日くん。
聞きたくないの?と駄目押しされ、ようやく声を搾り出し、どうして木下が知っているの?と質問する。仲村さんのお父さんが働いていたスーパーでおばさんたちが話しているのを聞いたという。木下さんはテーブルの紙ナプキンに何かを書き、折り畳んで春日くんに差し出す。

私が仲村について知ってること書いといたから
あとは好きにすれば

振り返り、さよなら、と告げ木下さんは店を出た。
車中で夜の桐生を眺めながらナプキンを入れたポケットに触れる春日くん。
登校し、教室に入ると春日くんの友達グループと話していた常磐さんとあいさつを交わす。友達グループに常磐さんがさみしがっていたとからかわれる。
常磐さんと一緒に下校していると、家に来ないかと誘われる。常磐さんの部屋で、小説ができたという話をする。原稿用紙の束を読んでください、と手渡される。おめでとう、でも、と春日くんは言う。

今の僕は
この小説を読めない
僕は
言わなきゃいけないことがあるんだ


作者・押見修造のエピソード

週刊プレイボーイ2013年4月15日号のインタビューで押見修造はこんなエピソードを話しています。

―作文とは、またどうして?

押見 実は、中学のときに少しだけ付き合っていた女のコがいたんです。特に何をするでもない、子供の付き合いだったんですけど、僕は大学に入って初めてできた彼女に対して「自分のすべてを知ってほしい」みたいな思考が働いちゃって、聞かれてもいないのにそのコのことをネチネチ言ってたんですね。そうしたら、彼女がキレて「おまえはなんなんだ。セックスもしてない元カノのことをいつまでもダラダラ言いやがって。おまえがいかに間違った人生を送ってきたか、一回ノートに全部書け」と。

―それで、書いたんですか?

押見 書きました。キャンパスノートに半分くらい、びっしり(笑)。でも、それで自分を客観視できるようになったし、初めてちゃんと自分と向かい合うことができた。今、こうして自分の過去を思い出しながらマンガを描いていますが、そうした創作の練習をさせてもらったみたいなところもありますね。妻からは「おまえは私がいなかったらマンガなんて描けていないんだからな。今頃野垂れ死にしていたはずなんだから、感謝しろよ」と言われてますけど(笑)。


※インタビュー全文は『惡の華』がアニメ化のマンガ家・押見修造「初めての彼女から『おまえはクソムシだ』と言われた」 - エンタメ - ニュース|週プレNEWS[週刊プレイボーイのニュースサイト]で読めます。

惡の華』コミックス1巻での、仲村さんが春日くんに作文を書いてくるよう命令したことに関する話ですが、インタビューで語られたこのエピソードは、このままこれから起きることに反映される可能性が高いと私は思います。押見夫人ほどのどSエピソードにはもちろんならないでしょうけど。この告白は、中学2年のあの時書けなかった作文の代わりになるのだと思います。

惡の華(1) (少年マガジンKC)

惡の華(1) (少年マガジンKC)

これからどうなる『惡の華

過去のことを言わずにはいられなくなった春日くんが洗いざらいぶちまけた後にきっと常磐さんは赦してくれるか、二人で一緒にナプキンのメモを見て仲村さんへの残った想いを片付けるための手助けをしてくれるのでしょう。
桐生での出来事を告白したところで、春日くんと常磐さんの結びつきが揺らぐことはないと私は思います。幽霊を殺すと宣言し、線路から下ろしてくれた春日くんを常磐さんが見放すことは私には考えにくく、逆に今度は常磐さんが春日くんを助けてくれると思います。
そして幽霊殺人事件は春日くんに聞かされた話を元に更なるブラッシュアップがなされるのだと思います。


え!しちゃうの⁉︎

という雰囲気撒き散らしながらの常磐さんと春日くんの対話、読んでてエロ方面の期待でドキドキしました。

  • 家に誰もおらず
  • 二人きりで
  • ベッドに座る

100%押し倒すシチュエーションですが、そうはならず。
実際は常磐さんの中身がパンパンに詰まった小説を読ませようという、ただのセックス描写よりももっと濃厚なエロシーンだったので、私としては大満足です。